死刑囚表現展について

死刑囚表現展は2005年から始まった。
 連続企業爆破事件で死刑が確定した大道寺将司元死刑囚(2017年病死)の母幸子さんが2004年に亡くなった。大道寺幸子さんは生前、多くの死刑囚や獄中者に面会し、励まし、「生きて償う」ことをともに模索し、死刑囚の母として、社会、国際機関、メディアに対して、日本の死刑制度の実態、死刑囚処遇、死刑囚の人権について語り続けてきた。「死刑制度をなくしたい」「死刑囚の人権は保証されなければならない」という幸子さんの遺志を生かすため、残された預金を元に、基金が創設され、死刑囚の再審請求等への補助金とともに、死刑囚の表現展の開催も使途の一つとなった。

死刑囚表現展は当初10年間を予定としていたが、島田事件(1954年)で死刑が確定し、再審で冤罪が証明され無罪となった赤堀政夫さん(現在92歳)からも資金提供の申し出があり、2015年からは「死刑廃止のための大道寺幸子・赤堀政夫基金」として再出発することとなり現在に至る。

 「死刑囚表現展」へ応募された文芸作品は何冊も出版され、絵画作品は全国各地の展示会で紹介され注目を集めてきた。毎年「響かせあおう死刑廃止の声」の集会で、その年の応募作品の講評や展示が行われてきたが、2020年は新型コロナ蔓延のため密を避ける必要があって下記でのみの全応募絵画作品展示が行われた。

 第16回死刑囚表現展は2020年10月23日(金)〜25日(日)、東京都中央区の松本治一郎記念会館5階会議室にて。

 
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